若返りの水素点滴と共に学会が分類している尿失禁の種類について知ろう

日本泌尿器科学会では、中高年に多い尿失禁について研究しています。原因や検査方法、さらには治療方法まで日本泌尿器科学会が研究することで、尿漏れで悩まされる患者さんも少なくなるでしょう。

検査する

一口に尿失禁といっても、日本泌尿器科学会では4つのタイプに分類しています。重い荷物を持ち上げたときや咳やくしゃみをしたときに起きる尿漏れは、腹圧性尿失禁です。

女性の尿漏れでは腹圧性尿失禁が最も多く、週に1回以上経験している女性は500万人以上いるとされます。腹圧性尿失禁が起きる原因は、骨盤底筋群のゆるみです。加齢や出産をきっかけに発症することから、男性よりも女性に多いとされています。

切迫性尿失禁は、急に尿意を感じて我慢できずに漏らしてしまう症状です。切迫性の原因は、脳から発せられる排尿の指令がうまくコントロールできないのが原因と解明されています。尿を出したいのに出せない、尿が少しずつ漏れ出るのが溢流性尿失禁です。

溢流性は男性に多く、前立腺肥大症や膀胱周囲の神経機能低下が原因です。この他に認知症や身体機能低下によりトイレまで間に合わない、機能性尿失禁も学会では一つのタイプに分類しています。

腹圧性尿失禁を確定するために行う尿失禁の検査

尿失禁の治療をする際には、まずどのタイプであるか見極めなければいけません。腹圧性尿失禁と切迫性尿失禁では治療法が違うため、最初に問診と検査を実施します。尿失禁の検査では、尿検査が一般的です。

尿検査で尿の成分を調べて、尿路感染症の有無を調べます。padテストも、尿失禁の検査では代表的な方法です。水分を摂取した後、60分間決められた動作や運動を行い検査前後のパッド重量を比較し、重症度を判定しています。padテストは、腹圧性尿失禁の診断に必須とされています。

問診を受ける

チェーン膀胱造影検査も、腹圧性尿失禁の診断には必要な検査です。
チェーンのついたカテーテルを挿入して造影剤を注入し、膀胱頚部の開大具合や後部膀胱尿道角などを測定して判定を行います。

その他の検査方法には、内診台でわざと咳をしたり力んだりして尿道の動きや尿の漏れ具合を観察したり、骨盤臓器脱の有無も確認可能です。

また尿道や膀胱の内部を観察する膀胱鏡検査、生理食塩水を膀胱に注入して尿が溜まった状態や排尿時の様子を再現する尿流動態検査など、さまざまな方法の中から問診などの結果を参考に選んで行い尿失禁のタイプを判断し治療しています。